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社員インタビュー

世界トップレベルの研究者とともに
グローバルな研究開発を通して
患者さんに役立つ革新的な創薬を!

研究開発センター
2010年入社

現在に至るまで

大学院では、修士課程で有機化学を専攻し、博士課程で研究室を移って有機合成の手法を用いて新しい放射医薬品を作り出す研究をしていました。就職にあたり、生涯、一研究者としての道を志し、私自身が携わった製品を実際に世の中に出すことで社会に貢献したい、そしてそういった製品に近い研究をできるのは大学より企業ではないかと考え、企業の研究職として働くことを決意しました。数多ある企業の中で、大塚製薬工場を選んだのは、生物が生きていくために欠かせない栄養を基礎とした製品を展開しており、生きていく上で根幹となる製品を扱うという点に魅力を感じたからです。輸液という製品は、治療薬とはまた違って、内容物だけでなく容器など製品全体が長年の研究の成果であり、トータル的に医薬品を生み出すというところに研究者として面白さを感じました。

入社してすぐ研究所に配属され、オラネジンという新規外皮用殺菌消毒剤(2015年発売開始)の開発プロジェクトに携わりました。その後、会社にとっても全く新しい研究分野であった薬剤の研究プロジェクトに参加し、修士のときの低分子研究の知識を生かし成分の活性を高める研究で一定の成果を残しました。そして、また別の新たな薬剤について、アメリカの大学との共同研究を行うために、数年前にアメリカに赴任しました。

仕事の内容とその魅力

仕事場が日本国内だけでなくグローバルに展開している点と、何事にもチャレンジする意志を尊重し、応援・協力してもらえる点が、当社の研究所の魅力ではないかと思います。

私も現在は、共同研究先であるアメリカの大学の研究センターで、新規薬剤の開発を目指し、有機化学の実験や高速液体クロマトグラフを用いたサンプルの分析、解析およびその評価などの研究活動を行っています。新しい市場を創造できるものを探索し、今の世の中にないものを創り出すということが、企業の医薬品研究の魅力だと思いますし、毎日、ワクワクした気持ちで研究に取り組んでいます。

日々の研究の中にはもちろん失敗もあり、その歩みに不安を覚えることもあります。しかし、当地に赴任してからの数年を振り返ってみると、研究により明らかになったことも多く、また自分を高めることもできた年月であったと思います。研究成果は日々の積み重ねが実るものであり、自分の日々の研究が、患者さんへの貢献につながるということをイメージしながら、情熱を持って研究に邁進しています。

職場の雰囲気

私はもともとコミュニケーションが上手なほうではなく、赴任してきたときは語学力も十分ではありませんでした。しかし、赴任してからはそんなことを言っていられません。欧米や中国、インドなどなどさまざまな国籍を持つ研究者と活発な意見交換を行いながら、自ずと第一印象に気をつけるなど話しかけられやすい雰囲気づくりを意識するようになり、自分からも積極的に発言しコミュニケーションを取るようになりました。

さまざまな国の研究者より、あらゆる視点に立った意見が出され、そこから新たな発見を得て自分の研究の進め方を顧みるなど、自分が少しづつ成長していることに日々喜びを感じています。共同研究先の大学の研究報告会では、発表者が昼食として各国の家庭料理を振る舞うなど、当地ならではの楽しみもあります。また、日本にいる研究メンバーとは、時間的および距離的に離れているものの、電話会議などを使って頻繁にコミュニケーションを取っています。

会社からは3人の研究者が当地に派遣されていますが、海外で研究するに当たり、会社からは現地で困らないよう、生活面でも充実したサポートを受けており、研究に集中できる環境を作ってもらっています。

将来のキャリアビジョン

まずは、現在携わっているプロジェクトの薬剤を一日でも早く製品にして、患者さんに届けたい。さまざまな事象から仮説を立て、それを実証する研究開発は自分の思い描いた通りにならないことが多く、失敗の連続と言っても過言ではありません。しかし、ただ失敗として終わらすのではなく、そこに隠れている本質を見極め、次の研究に生かす力を身に付けたい。そうしたことが、日々の研究の歩みを早め、一日も早く患者さんに薬を届けることにつながると考えています。

私の基礎にある有機化学の知識だけではなく、薬理学や薬物動態学などの知識を深めることで自らの視点を広げ、数ある候補物質の中から研究目標を的確に選択できる力を育成したい。そして、自分の中にある情熱やチャレンジ精神を持ち続けながら、多角的な視点から論理的に研究を進めることのできる、研究の「匠」を目指していきたい。自分の研究を独創的な製品の創出につなげることで、研究者として社会に貢献していきたいと考えています。

ある日のスケジュール

a.m.
8:30家を出て車で出勤、自然の中のハイウェーを通って雄大な景色を眺めながら
8:50出社
9:00〜10:00コーヒーを飲みながら、メールチェックおよびデスクワーク
10:00〜11:00ミーティング、研究の進捗報告を行う
研究者同士でのディスカッション、情報交換
11:00〜12:00有機化学実験
p.m.
12:00〜13:00近くのおいしいハンバーガー店で、同僚と一緒に昼食
13:00〜15:00昨日から仕掛けておいた実験の分析
データの確認と解析
15:00〜17:00有機化学実験
17:00〜18:00翌日の準備、デスクワーク
18:00退社、同僚と懇親会のため地中海料理店へ

仕事以外の時間は

住んでいるマンションにあるプールで子どもと遊んだり、近くの公園に行ったり、また本場のハロウィンパーティーに家族で参加したりと、家族と過ごす時間を大切にしています。赴任先からボストンやニューヨークといったアメリカを代表とする大都市へ行き、タイムズスクエアを散策したり、ビッグステーキを味わったり、アメリカならではといった生活を満喫しています。プライベートでは、仕事のことはあまり考えずリラックスした楽しい時間を過ごしていますが、子どもを抱いているときに、ふと研究の良いアイデアが浮かんだりということもあります。

子どもは当地の保育園に通っており、幼いころからさまざまな人種に触れ、国際的な視点を身に付けることができるのかなと考えています。ここに住みだしてから、家族の絆も一層強くなったような気がします。

学生の皆さんに一言

現在、私は世界トップレベルの研究者とともに、グローバルに提供できる新しい医薬品の開発に取り組んでいます。文化的な土壌も異なりさまざまな意見が飛び交う環境ですが、どのような環境下にあっても、「病気で苦しむ世界中の患者さんのために一日も早く医薬品を届ける」という強い意志を持ち、常に熱意を失わず研究に取り組むことが、研究者にはとても大切なことではないかと日々感じています。

大塚製薬工場には「チャレンジする人を応援する」という風土があり、研究者には研究に集中できる手厚い環境を整えてくれています。チャレンジを楽しみ、常に自分を高めていこうと考える研究者には、当社は合うのではないかと思います。また研究所の規模もちょうどよく、研究者それぞれが主体的に自らの研究に取り組むことができますし、会社も一人一人の研究者のことを尊重し、さまざまなサポートを通じて、研究者として大切に育ててくれていると感じています。