Vol.11
消化器外科領域における チューブ留置の課題とタムガイド®の活用
千葉大学医学部附属病院 食道・胃腸外科 診療講師 藏田 能裕
近年、ERAS(Enhanced Recovery After Surgery)プロトコルの普及により、早期の経口摂取開始を目的として、チューブ留置をしない傾向がみられる。しかしながら、上部消化器外科手術後等において、胃内容物の停滞や嘔吐のリスクが高い症例、あるいは術後の胃拡張の管理や吻合部に対する過剰な内圧防止する目的においては、減圧チューブの留置が必要となる症例が報告されている。
食道・胃切除術においては、術前に留置されたチューブが術中操作により誤って切断されることがあるため、一時的にチューブを抜去する場合があるが、吻合後のチューブ再留置時には、胃切除後の解剖学的変化により挿入が難渋することがある。開腹手術では、術者や助手により直接手でチューブの走行を確認・誘導することが可能であるが、近年増加している腹腔鏡手術やロボット支援手術においては同様の操作が困難であり、チューブ再留置の難易度は高くなる。
「タムガイド®」は、赤色光を直視できない手術環境においても、モニターを介してチューブの走行や留置位置を把握することが可能であり、術中のチューブ挿入及び留置手技の確実性や安全性の向上が期待される。このような近年の手術手技の進展に応じた術中オペレーションの工夫は重要であり、当院ではタムガイドを導入することとした。



